From YOUth #14 | 花丸ショップおやすみ たからひなの

人が集まって出会う、駄菓子屋さんのような場所に

Q6.この町の魅力は？
銭湯が多いところですかね。お店をして、ずっと作業してると基本一人なので、さみしくなりそうって最初は思ってたんですけど、銭湯に行って、おばちゃんとかと話したりできるのは楽しいですね。だいたい服装とか、髪の色とか突っ込まれるので。

Q7.どういうお客さんが多いですか？
このお店を始める前から来てくれている人や、同世代、学生さんとかが一番多いですが、結構年上のお姉様方とか、近所のおばちゃんがふらっと来てＴシャツ買ってくれたり。まだ近所の人には、派手な外観で警戒されてるかなとは思うんですけど、最近は、親子連れの人が増えてきたりしていて嬉しいです。

近所のおばちゃんが買ったＴシャツを旦那さんに着せて、その旦那さんが「女房に行ってこいって言われてさぁ」ってお店に来てくれたりとか。

あと、お隣が居酒屋さんなので、その常連さんが寄ってくれたりもします。ちょっとずつという感じですね。

Q8.お店の売れ筋商品は？
一番よく聞かれるのは、がま口のカバンですかね。型から全部作っています。一番最初に「おやすみクラブ」をはじめた時から作っているのは、丸いポシェットのカバンです。洋服も気まぐれに作っていて、一応毎週末に新作入荷っていう感じにしていて、その週に出来たものが週末に並びます。「作って出して、作って出して」で。

今までもそうなんですけど、行ってみないとわからないっていうのがいいなぁと思っていて、色とか柄とかもその時の気まぐれだったり。古着屋さんがすごく好きで、何があるかわからないじゃないですか？　その感覚が好きなんです。でも遠いところから目当てで来てくださるお客さんもいるので、「今週何があるよ」とか、「何作ってるよ」とかはSNSでアップするようにはしています。

Q9.お店の理想のイメージは？
お買い物をする場所だけじゃなく、人が集まる場所になったらいいなと思っています。

バンドの「EHONN」を見ていて、彼らが周りにいるおもしろい人、良いものを作っている人が出会う場所になっているというか、私もそこに入れてもらってみんなと知り合えたので、そういう場所を私もやってみたかったというのがあります。

私の友達や、「おやすみクラブ」を好きでいてくれる人たちの中にも、おもしろい人がいっぱいいて、そういう人たちが集まる場所になったらいいなとすごく思っています。今度、作業スペースを使って、「編み物クラブ」を始めようと思っているんですけど、この場所を使って色々実験していきたいです。

Q10.店名「花丸ショップおやすみ」の由来は？
この場所を自分だけじゃなく、みんなに使って欲しいというのと、私の作ったもの以外も置きたいと思っていたので、「おやすみクラブ」とは違う名前にしたいと思っていました。

それと「なんちゃらショップ！」って付けかったんです。「フラワーショップ！」「ファンシーショップ！」とかあるじゃないですか。最初にパッと思いついたのが「花丸ショップ」で。何屋さんってわけじゃないけど、ライブをしたり、ものじゃないものも集まる場所にしたかったから、なんか良いものあるよってことで。

Q11.お店を３ヶ月やってみて、今思うことは？
実はお店を始めた最初の2週間くらいで、「あ、私店舗向いてない！」って思ったんです（笑）。

自分は出張が好きだったので、一つの場所にとどまっちゃうと、「またここだよ…！」って毎日思っちゃったんです。でも、東京はいろんなところからみんなが遊びに来る場所だから、東京に行ったら「おやすみ」があるという風に、みんなが来てくれるのを待ってるのもいいなって、だんだん思えてきました。

あとは、先月私が沖縄に出張してる間に、ファンシーショップ「ょゅぅゃ〰」をやってる友達にここでポップアップショップをやってもらったり、お店をやりながらも出張できるっていうことがわかったんです。自分が自由に使える場所があるってすごいことだな、なんでも出来るじゃんって気づけたのが最近ですね。

Q12.今後の展望は？
最終的には駄菓子屋のおばちゃんみたいに、その町で小さいお店をして、おしゃべりしてくれる編み物ばあちゃんになりたいんです。お店も駄菓子屋さんみたいにバッジとかシールとか、100円とかで買えるのがいっぱい色々あって選べるお店にしたくて、目指しているところです。

でも、当初の計画よりもだいぶ先に店舗を始めちゃった感があるので、ずっとここにいるつもりはねえぞという気持ちもあったりします。出張で良いところを見つけたら、そこに行くのもいいなあと。

東京に執着があるわけではないんです。他のことをやりたくなったら、今とは全然別のことを始めてるかもしれません。まぁ、もともとうっかり始まったお店なので。