民具木平のキャッチアンドリリース #02 | ウォールクロック

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市井の人々が、自らの暮らしのためにつくりだす様々なモノのリサーチを続ける、デザイナー・野本哲平。路上の発明品を、”現代の民具”と捉える彼の視点からは、人々の生活習慣や、町と人とのリアルな関係を垣間見ることができる。
本連載では、野本哲平が日々のリサーチで発見(キャッチ)した状況やモノなどを応用し、彼のデザインレーベル「民具木平」の新たなプロダクトとして制作。ただ採集するだけでなく、完成したプロダクトを路上に放流(リリース)し、還元するという、路上環境に配慮したサステイナブルな企画である。

第2回目は、路上観察者の安息の地、町の中華料理店からはじまった。

Text & Photo:Teppei Nomoto
Edit:Akira Kuroki

キャッチ編:東京都内の餃子の王将

今回は路上ではなく、路上の延長線上にあるとある店舗でのVMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)体験から始まった。(普段使い慣れないので、VMDの使い方が間違っていたらすみません。)

その店舗とはみんな大好き「餃子の王将」のことである。

~餃子の王将は、1967年創業の京都府京都市山科区に本社を置く王将フードサービスが京阪神地区を中心に全国展開する、餃子を売りにした中華料理チェーンの名称。通称は「王将」、「餃子の王将」、「京都王将」である。(大阪府を中心に、全国各地に「大阪王将」という餃子を売りにした中華料理店が存在するが、これはイートアンドが展開する別のチェーン店である。王将フードサービスの創業者の一族が独立して始めたものだが、その後のチェーン展開で競合し、問題となった。この「大阪王将」との区別のために、看板に「京都」と明記してある店舗も存在する。)~ ウィキペディアより抜粋

焼きたての餃子をリーズナブルな価格で提供してくれる餃子の王将は、幅広い層に支持をされており、これを読まれている皆様の中にも王将フリークの方がいるのではないでしょうか。

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先日訪れた餃子の王将で遭遇したのが、店員さんを呼ぶときに押すコールボタンと、壁にかかったウォールクロックだ。

以前から餃子の王将は、AC/DCを彷彿とさせるOHSHOロゴがあしらわれたグラスを筆頭に、VMDに長けている印象があったが、このコールボタンとウォールクロックに関しては、ウィットに富んだアイデアと、それを実現させてしまう実行力と柔軟性にひどく感心した。

餃子の王将は当方のリサーチによると、メニューや内装のしつらえなどは、一定のレギュレーションはあるものの、あるラインから先はおそらく各店舗ごとに任せているようなので、店舗によっては コールボタンやウォールクロックに出会うということはないようだ。

どおりで僕がふだん足を運んでいたカウンター席がメインの王将ではコールボタンもウォールクロックも見かけなかったわけである。

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これらのコールボタンやウォールクロックは一見ファニーな見た目とは裏腹に、店員さんを呼ぶたびに、その都度ボタンにあしらわれた餃子の像がリマインドをしてくれて機能的だし、時計の時刻を確認するたびに文字盤中央にあしらわれた餃子の像と12時・3時・6時・9時の時刻にあしらわれたラーメン、チャーハン、酢豚etc…といった王将の代表的なメニューの像が刷り込まれ、次第に餃子の王将ワールドに引き摺り込まれて行くという、VMDの鏡とでもいうべき仕掛けなのである。そして何よりお洒落である。


準備編その1:時計探し

今回は、とっかかりやすく、普段の生活にも取り入れやすい、ウォールクロックを作ることにした。

まずは時計を手に入れようと、行きつけのリサイクルショップに向かう途中、薄暗い夜の道に店内の照明の光と商品とが路上へ漏れ出ている店を発見し、引き寄せられていった。
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歩道までも売場と見立てたそのリサイクルショップの品揃えは、歴史の重みこそ感じはしなかったが、商品のバラエティ感には好感がもて、期待できた。

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店内の一角、所狭しと積まれた商品の中から時計を探す。

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ピンク色のベゼルと目があった。

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棚から取り出してみると大きさも程よく、文字盤にはボタニカル柄があしらわれた、チープだけどシンプルで品のいい時計だった。
途中、6,500円する将棋盤や、カメラの一脚を勧められたりしながらも、店員さんにちゃんと動くものなのか確認した上で、これを購入することにした。(1,000円)


準備編その2:文字盤の素材探し

さて、時計が手に入ったところで、次は何の時計を作ろうか?という段階なのであるが、実はすでに僕の心の中ではだいぶ前から決まっていた。

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それは、やきとり屋のメニューをあしらった、オリジナルのやきとりクロックだ。

そういうわけで、やきとりクロックの文字盤の素材を探しに、昨年オープンしたばかりで、すでに地元の方々に愛される繁盛店となった、小田急線は生田駅からほど近い「やきとり山の家(やまのうち)」(住所:川崎市多摩区生田7-9-7/電話:044-900-8101)を訪れた。

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今日も相変わらずお客さんでいっぱいだ。

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ちなみに僭越ながら、この店舗の内装・什器を、僕が担当させていただいています。

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さて、どのような時計にするかしばし思案中。

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あまり、考えていてもしょうがないので、やきとり山の家らしいメニューを注文していくことにする。

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ニラユッケ。ニラの下には温泉卵が隠れていて、食べるラー油とあえて食べると何とも美味しい人気メニュー。(350円)

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つくぴー。(200円)

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特におすすめである、その場であげる厚揚げ。(300円)

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焼きおにぎり。(250円)

通常営業時だったのでなかなか撮影が難しかったのではあるが、やきとり山の家らしいメニューを何とか撮影することができた。

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