パドラーズコーヒーの心地よさの原点は、ギブアンドテイクの仲間づくりにあった(前編)

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重要なのは役割分担とギブアンドテイク

小田 西原商店街のみなさんたちとは、どのような交流があるんですか?

松島 僕が商店街の理事になっているので、会合に月に一回顔を出しています。ここは役割分担で、お店の外でのことは僕が担当していて、お店を守るのは一緒にやっている加藤の役割なんです。僕がなんにもやらなくても、美味しいコーヒーを出す、というコーヒーショップとしての最低限のことは加藤が完璧にやってくれていますね。

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小田 スタッフの中でも役割分担がしっかりとあるんですね。僕たちも、まちづくりに関して現場でハードに動いているのは代表の寺井のほうで、彼のほうが対行政とのコミュニケーションや、いわゆるソーシャルエンゲージメントが得意。反対に僕はクリエイターのチームアップをしたり、ブランディングをしていく担当なんですよ。

松島 そこの切り分けって重要ですよね。その役割分担にも色々な形があると思っていて。例えば、お金持ちの友達みたいな人がいてもいいと思うんですよ。なんかやりたいけど、それがわからなくてお金ならあるという人がいれば、力を借りながらもっとおもしろいことを仕掛けられる。

それこそパドラーズコーヒーも中学の同級生にお金を借りて始めてるんです。それもチームといえばチームですよね。別に一切彼の名前も出てこないし、誰かもみんな知らないけど、確かにそこから始まっている。

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小田 ああ、そうなんですね。

松島 実際その友達にはなんのメリットもないかもしれません。でも関われたってことに喜びを感じてくれていて、今でも感謝しています。

小田 近い話だと、パドラーズコーヒーのデザイン周りは、エースホテルのデザインにも関わったチームがやってるんですよね?

松島 そうですね。テキサス州オースティンのLANDっていうデザインチームなんですが、彼らがたまたま日本に来ていた時、僕が一週間アテンドしてそのお礼にやってもらったんです。なのでお金は発生してません。普通に頼んだらかなりの額だとは思いますね。

小田 そこもギブアンドテイクでなりたってるんですね。「アテンドしてくれたからお礼になんかするよ」っていう。

松島 いや、僕が「お礼になんかしてよ」って頼んで(笑)。

小田 なるほど(笑)。

松島 僕がやったのは、行きつけのお店に案内するようなことですけど、彼らがそこに価値を感じてくれたなら、彼らのスキルでお返してもらえる。だから図々しく「アテンドのギャラはいらないから、代わりデザインお願いできない?」って頼みました。それで、僕が着ていた赤いジャケットにマーカーで書いてくれたのが、後日そのままロゴになったんです。

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松島 あとはさっきの「気持ち良い関係」。例えば、自分の持ってる情報やコネクションって、全部誰かに渡しちゃうと何かを失った気持ちになったりしますよね?

小田 ありますね。

松島 本当におすすめのお店があっても、全部は教えたくないみたいな。実は僕、昔はそれがすごくあったんですけど、なくなったんですよ。

小田 それはどこかのタイミングで変わったんですか?

松島 高校・大学時代にアメリカに住んでいたことが大きいのかな。当時オレゴン州のポートランドで過ごしていたんですけど、そこで出会った人たちって「なんでこんなにしてくれるの?」ってくらい、情報を与えてくれたり、手伝ってくれたりして。そうすると、自然と「彼に何かしてあげたい」って気持ちになる。

小田 それ、すごくいいですね。

松島 そういう粋な友人が増えていく心地よさを知れたので、何かを独り占めするようなことから離れられたのかもしれません。

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後編に続きます。

【編集部より】
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