パドラーズコーヒーの心地よさの原点は、ギブアンドテイクの仲間づくりにあった(後編)

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作家が肩に力を入れないでチャレンジできる、家具と雑貨の「ブルペン」

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小田 段々松島さんのお店づくりのテーマのようなものが見えてきた気がするんですが、パドラーズコーヒーの他にこの商店街で新しくはじめたお店についても教えてもらえますか?

松島 新しいお店は家具と生活雑貨のお店です。それも、最初に物件のオーナーさんから声をかけてもらったのがきっかけでした。もともと老舗の文房具屋さんがあったところに新築が建って、そこにテナントを2軒入れたいという話で。

そんな時、もともと家具屋で働いてた人が独立したいって話を聞いて誘ったんです。僕もポートランドの家具を扱ってる友達を紹介するから、って話していたら、いつまにか本格的に関わっていっしょにやろうということになった(笑)。

ちょうどアートブック出版社兼ギャラリーの「commune」も移転したいという話を聞いたので、ひとつの物件を2つに分けてやってみよう、ということになりました。

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新しくオープンしたばかりの「ブルペン」店内
新しくオープンしたばかりの「ブルペン」店内

小田 ここでもまた「気持ち良い関係」がうまくつながっていったんですね。

松島 うれしいですよね。お店の名前は「ブルペン」って言います。僕はずっと野球部で、そこからとりました。ブルペンっていうのは試合前にピッチャーが肩をつくる練習場で、要するに調整したり仕上げていく場。雑貨や家具の作り手がピッチャーだとしたら、彼らが肩に力を入れないで新しいことに挑戦できる場にしたくて、そこで受け取るのがキャッチャーの僕、っていうイメージでつけました。

小田 ブルペン、いいネーミングですね。

松島 僕らは作り手と売り手は僕はイコールだと思っているんです。つくるプロがいて、売るプロがいる。だから売り手として、こう改良したら確実にもっと売る自信があります、というお話もしていて。ある意味こちらで製品を編集しているともいえる。ブルペンでは、よい作り手を見つけて彼らと一緒にものづくりをしていくことにこそ魅力を感じているんです。

きっと「2店舗目がなんでコーヒー屋じゃないの?」って色んな人に思われてるんですけど、僕の中でやろうとしてることはブルペンもパドラーズコーヒーも正直あまり変わらないというか。

小田 根っこの部分で、最終的につむいでいきたいことが変わらないってことですよね。

松島 僕の中ではですけどね。あとブルペンでやっていきたいことの一つに、同世代の作り手をもっと紹介していくっていうのがあります。才能はあるけど、まだ世の中にあまり知られていない同世代の作り手って、すごくいっぱいいるんですよね。そういう人たちとどんどん会って、将来的には彼らを海外に紹介していきたいんですよね。

友達になれそうな人が、きっと未来の仲間

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小田 お話を聞いていると、パドラーズコーヒーとブルペンって業態としては全然別だけど、松島さんの思想やテーマが通底しているお店ですよね。そういった時に、例えば採用ではお店のあり方をどんな風に伝えているんですか? というのも、僕らまちづクリエイティブの課題がまさにそこなんです。会社の思想や通底したテーマはありつつも、不動産業からアーティストのキュレーション、メディアの運営やイベントの企画など幅広くやっているので、どういう風に共感してくれる人を集めるべきかといつも考えているんですよ。

松島 僕らが仲間を選ぶ基準としては、色んなことに興味があって単純に友達になれそうな人を大切にしたいと思ってて。なのでコーヒーを淹れる経験値の有無はあんまり、というかまったく気にしてないんです。僕らもコーヒーって、好きなもののひとつという感じだから。

なので採用についても、むしろこっちから声かけてるケースのほうが多いかもしれないです。うちにいるすこし年配の女性スタッフも、実は前に神宮前でお店やってたときの常連さんだし。

小田 あぁ、あの方そうなんですか。

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松島 というのも、僕と加藤でここのお店はじめる時、色んな年齢層の人に来てほしいからスタッフもそういう観点で集めようと話していて。そこで、当時常連だった彼女にも声かけたんです。最初は「冗談言わないでよ」みたいな感じであしらわれて(笑)。でも好きなスタンスで働いてもらっていいからって伝えて、今のような形で一緒に仕事をすることになりました。

その人と友達になれそうかっていうのは絶対重要ですよね。これだけ小さいお店だと、スタッフが変わるとがらりと印象も変わるじゃないですか。

小田 お店ということだとなおそうなのでしょうね。松島さんのいう友達って、今日の話でいうところのギブアンドテイクができる関係ですよね。馴れ合いではなく、何かを任せられる信頼関係を育むことのできる関係性。友達になれそうな人、というのはきっと未来の仲間である可能性を感じられる、そんな人ということなのかもしれませんね。

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【編集部より】
M.E.A.R.Lを運営する株式会社まちづクリエイティブでは、現在スタッフの募集を行っております。詳細は下記リンクよりご覧ください。
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