Sta. to Sta. #01|都電荒川線「町屋駅前」駅 〜「荒川区役所前」駅

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車窓から眺める、見慣れた沿線の風景。なんの変哲もない町並みも、電車を降りて、いつもと違う速度で歩いてみると、予期せぬ出会いや発見が、その町の見え方を変化させていく。写真連載「Sta.to Sta.(ステーショントゥステーション)」は、写真家が一人の女性とひと駅歩き、個人の視点から、沿線の町の魅力と、新たな側面を読み解く企画。写真家は、翻訳家、ライターとしても活動する小嶋真理。

第一回目に歩くのは、美大を卒業後、荒川区内で染色の仕事に就く伊澤沙里さん(愛称はサリー)。とにかく歩くのが好きという彼女と、都電荒川線「町屋駅前」駅から、お気に入りの路地裏を経て、隅田川へ。

Photo & Interview:Mari Kojima
Edit:Akira Kuroki


町屋駅前。休日は、おじいちゃんおばあちゃんで賑わう町

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ーサリーちゃん、今日はよろしくお願いします!町屋駅はじめて来ましたが、かなり良い雰囲気ですね!
土日祝日は若い人は都会に行っちゃってるんで(この日は祝日の月曜日)、特におじいちゃんおばあちゃんたち多いんです。都電とか乗ると、本当に座れないですよ、おじいちゃんおばあちゃんたちが座れなくなっちゃうから。若者は常に席を立つ!みたいな。すごく良い町です。

ー上品な感じがしますよね。
そんなことはないですけど、この近辺、荒川区のなかでは上品な町ですね。

ーなるほど(笑)
ここの文房具屋さんのおばあちゃんがすごく良くて、優しいんです。息子さんと二人でやっていて。たまに付録とかおまけでくれるんですよ。応援するためにいつもここで文房具買ってます。

この日に待ち合わせたのは、サリーちゃんお気に入りの出口、東京メトロ千代田線「町屋」駅3番出口。駅徒歩3秒にあるホンダステイションビルディング1階の文具店「木屋本多紙店」は、今年で創業83年を迎える。
この日に待ち合わせたのは、サリーちゃんお気に入りの出口、東京メトロ千代田線「町屋」駅3番出口。駅徒歩3秒にあるホンダステイションビルディング1階の文具店「木屋本多紙店」は、今年で創業83年を迎える。[木屋本多紙店]
ーサリーちゃんは町屋に通勤されているんですか?
そうです。染色の仕事をしていて、職場がこの近くにあります。このあたりは昔から染物屋が多かったみたいです。今はもう数軒しか残っていないんですけど。

町屋の中心「センターまちや」の交差点。尾竹橋通りと都電が交差する。尾竹橋通りを西日暮里方面に歩くと「藍染川通り」にあたり、現在は暗渠である川の名称は、かつて栄えたの染物業の名残とも言われる。
町屋の中心「センターまちや」の交差点。尾竹橋通りと都電が交差する。尾竹橋通りを西日暮里方面に歩くと「藍染川通り」にあたり、現在は暗渠である川の名称は、かつて栄えたの染物業の名残とも言われる。

ー職人のお仕事なんですね。ところでその「BRAZIL」ワンピース!素敵です!
ありがとうございます!これは友達のもえちゃんがやっている古着のリメイクブランド「褻着 kegi」の服です。

京成本線と都電荒川線の交差する高架下にて。
京成本線と都電荒川線の交差する高架下にて。

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ーサリーちゃん派手好きなんですね!とても似合ってます!あら、この家細くないですか?すごい細い!
ほんとだ!細い!(笑)写真撮りましょうか!

町屋最細?の建物。タバコと化粧品を扱うお店が営業中。
町屋最細?の建物。タバコと化粧品を扱うお店が営業中。

ー下高井戸にもめっちゃ細い家ありますけど、それより細いですね。
それ真理さんしかわからないですよ(笑)。

線路沿いから細い路地へ

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ーいやぁ、東京ローカルな感じでいいですね。東京育ちじゃないので新鮮です。
このあたりは東京育ちでも新鮮ですよきっと(笑)。6~7年前くらいはもっと古い家とかあったみたいなんですけど、消防車とか通れないくらい道が狭いんですよ。だから新しく建て替えるように行政が補助金だしたりして、ここ最近で結構新しい建物が増えました。

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ーそうなんですね。ドアノブに帽子がかけてありますね。町屋スタイルですかね。
町屋スタイル(笑)。でも確かに斬新な洗濯物の干し方をしてる家をよく見かけますよ。階段の手すりにずらっと並べていたりとか。

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あっ、ちょっとこの近くのベトナム料理屋さんに寄ってもいいですか?最高のお店があるんです。
ーもちろんですよ!

こんにちは〜!

立ち寄ったのは、ベトナム料理店「n.r store(エヌ・アールストア)」。名物のバインミーの他、焼き菓子やパン、木工雑貨も販売している。ご夫婦で経営されている、奥様の美濃さん。
立ち寄ったのは、ベトナム料理店「n.r store(エヌ・アールストア)」。名物のバインミーの他、焼き菓子やパン、木工雑貨も販売している。ご夫婦で経営されている、奥様の美濃さん。[n.r store]

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ー(美濃さん)あら、サリーちゃんいらっしゃい〜!今日もかわいいね!
美濃さんは優しいんですよ~いつも。ここはバナナケーキが絶品なんです!本当に全部美味しいですよ!旦那さんが木工職人さんで、お店の内装とかもやってらっしゃってるんです。

ー素晴らしいですね、ご夫婦の集大成ですね!
美濃さんこれ、お土産にプルーン持って来たんでもらってください!またランチ食べにきますね!

親戚からいただいたプルーンを差し入れに用意していたサリーちゃん。
親戚からいただいたプルーンを差し入れに用意していたサリーちゃん。

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今日はせっかくなのでもう1軒、ずっと気になってるけどまだ行けてないお店に行きたくて。エルヴィス・プレスリー好きのおじさんがやっている喫茶店なんです。エルヴィスファンの人たちの間でも有名なお店らしくて。
ー町屋は名店揃いですね!行きましょう!

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