メイク編その2:カップをカスタムする
新木場の仕事場に戻り、早速先ほど購入した陶磁器用のドリルをボール盤につけて、コーヒーカップの底に穴を開ける。ちなみに今回は直径8mmのドリルを選択した。
このカップ、ハンドプリントのおしゃれな作りで、結構いいものな気がしてきたので、穴を開けるのがもったいなくなってきた。
だが、そんなこと言ってると締め切りに間に合わなくなるので、心を鬼にして穴を開ける。
ご覧の通り、なかなか綺麗な穴があきました。
次はいよいよ植替え。
事務室に常備されていた軽石とネットも出してきていよいよ作業に取り掛かる。
まずは土や軽石が穴から流れ落ちないように底にネットを敷きます。
その上に根腐れを防止するための軽石を1〜2cm敷く。
高い通気性、吸水性、排水性を併せ持つ素焼きの植木鉢とは異なり、コーヒーカップの鉢は通気性はないので基本的に排水は底からのみ。この軽石が重要だと思います。
それぞれ植えるものに適した土を入れる。
作業後に気づきましたが、軽石や土の作業をする前に新聞紙を引くと机が汚れなくてオススメです。
いよいよ、植え替えの作業。
なんと、レモンバーベナが、想定していたカップに入らないという事態が発生…。
この企画、普段の設計や製作の仕事とは異なり、あまり考えすぎず、”とりあえずやってみよう精神” で進行しているので、まあこういうことも起こるということで。
サボテンとローズマリーはなかなかいい感じで植え替えに成功したので、とりあえず今日の作業はここまで。
翌日、レモンバーベナがカップに入らなかったという事態に対応すべく、朝一で近所のコーナン深川店へ。
しかしカップのサイズに合わせて植物を探すという行為自体、かなりあべこべというか、本末転倒感は否めないが、たまには格好から入るということがあってもいいじゃないかと自分自身に言い聞かせる。
見た目がかわいかったので、独特の香りで猫の嫌がるハーブとして知られる「ルー」というハーブを購入。寒さにも強く、黄色い花が咲くとのことです。
リリース編:コーヒーカッププランツ
一応、それぞれのカップにそれぞれの植物がなんとかおさまりました。
昨年メイクした、猫柄のカップのサボテンも同席のもと集合写真を。
ハーブ類は、近所の路上で、ステンレス浴槽に生える大好きな梅の木の隣にボムしてみました。
デリケートなサボテン類は、室内の机の上に置いてみました。
それではまた!
東京は江東区新木場を拠点とする現代民具のレーベルです。2011年にスタートしました。
現代民具というアプローチから、生活様式全般を考察し、製品などをご提案。
企画からデザイニング・製作・リリースなどをおこなっている。
http://mingumokuhei.com/
野本哲平
デザイナー。1980年3月生まれ。建築・デザイン・家具の製作等を学ぶ。建築的な思考を軸にラジカセから木工、衣服から都市に至るまで生活への興味は縫い目無しに幅広い。自ら手を動かし素材や構造、作り方や在り方までを模索するニートでナードなデザインを得意とする。主にモノから空間の設計を中心に活動をする傍ら、日々リサーチ活動に励む。2011年に現代民具のレーベル「民具木平」をはじめた。
http://teppeinomoto.com/